年末を控えて身辺慌ただしく、なかなか時間がとれないところにもってきて、突然PCが起動不能に。まさに一寸先は闇。失踪しようかと思った。幸いパワー系の故障で、ディスクには損傷がなかったのでデータは無事回収。予備のマシンはあってもデータが無ければどうしようもない。やっぱりバックアップは大切だな、と痛感した次第。何度も訪問していただいた方々、どうもすいませんでした。では、前回の続きから。

改造して浦波にしてみる

 砲塔の軌条は解決したのだが、本当に問題なのは魚雷運搬軌条だ。別項でも触れたがキットの軌条は少々特殊なもので、ここを修正するとなると甲板総とっかえになってしまう。それは避けたい。

 どうしたものかな、と色々考えてみた。

 ひとつは同じ佐世保竣工艦である東雲にする案。残念ながら今のところ東雲の軌条を特定する手がかりはないのだけれど、Ⅰ型の中では、キットのような屈曲した軌条を採用している可能性が最も高い。

 しかし・・・地味。何を好き好んで東雲かという気がしないでもない。

 であるならば、多少手間がかかるが、同じ軌条の「浦波」に改造してみることにした。

 浦波への改造方法としては、Ⅱ型のキットをベースにⅠ型から砲と艦橋を持ってくる、というのが定番なのだけど、それには少し疑問がある。実際のところ浦波のⅡ型部分というのは艦橋直後から2番煙突までの、全体の4分の1くらいしかない。2・3番砲まわりもⅠ型と形状は同じ。だから、Ⅰ型のキットをベースに船首楼を延長して、煙突周辺をⅡ型から持ってくる、というのが最も効率的な改造方法ではないか。(探照灯周辺はⅡ型とも異なる独自のもの)幸いな事に、Ⅱ型製作編で使用しようと思っていた煙突周りのパーツを余分に作っていたので、今回はこれを利用して「浦波」を作ってみる。

 船首楼甲板後端と両舷を延長する。もしもヤマシタが浦波を発売するとしたら、旋回軌条が有って後端の長い船首楼甲板パーツを新たに開発しなければならないということだ。つまり、発売の見込みは薄い(と思いたい)。 滑り止めは左右非対称に変更。

 煙突周りは基本的にプラブロックの削り出し。お椀型のベンチレーターは円形のプラバンの周囲にプラシートを巻き付けたものから削り出している。Ⅱ型が発売になっても、ベンチレーターのパーツはストレートに流用できないかもしれない。

 浦波の艦橋は基本的にはⅠ型なのだけど、左右の張出しの形状はⅡ型と同じになっている(下のほうがすぼまっている)。大型の模型でも案外見落とされている部分だ。700分の1ではあまり気にすることではないかもしれないが。ヤマシタのキットから作る人は張出し部の天蓋を忘れずに。

東雲を作る場合

● 1番煙突を0.5ミリ強高くする。

● 烹炊所煙突の先端をH型にする。

● 右舷の魚雷収納筺のパターンはX型

● 探照灯から方探までちょっと難しい手すり

 

むずかしいようならば、とりあえず烹炊所煙突を変えて、方探付けとけば東雲で通用するかも。

開戦時の浦波について

 性能改善後の浦波は写真がほとんど無く、その実態には不明な部分が多い。そこでわずかな手がかりを元に開戦時の浦波について考えてみたい。

 写真は紀元2600年観艦式の空撮写真だ。奥の方に特型が2隻並んでいる。世界の艦船(2009年12月号)ではこの2隻を「吹雪」と「白雪」(誌面では白雲となっているが、おそらく白雪の間違い)と解説している。その根拠はよくわからないが、おそらく舷側の艦名が3文字のように見えるから「吹雪」、配置図から、その隣なので「白雪」としたものだろう。この2艦を拡大してみよう。

 A。1番煙突脇にキセル型の吸気口が確認できる。これは特Ⅰ型の特徴。艦首にあるカッターの位置に注目していただきたい。Bと比較するとよくわかるが、カッターの位置が後退していて艦橋脇にある。特Ⅰ製作編の解説で述べたが、これは初雪の特徴だ。この艦は吹雪ではなく初雪ということになる。

 そしてB。上のAとよく比べていただきたい。煙突、そして吸気口まわり。Aはキセル型の特徴を見せているが、Bはキセル型というよりはお椀型に見える。そのほか煙突の太さなど、これはどう見てもⅠ型ではないだろう。しかしながら艦橋頂部の形状は2型ではない。

 観艦式当日の配置図をみると初雪のとなりは浦波になっているので、こちらは浦波ということになる。さらに探照灯付近を見ていただきたい。探照灯後方に下に向かって傾斜した構造物が確認できる。これはⅡ型の方探室で、浦波は開戦前のどこかで(おそらく12年頃?)方探を装備したと考えられる。方探の位置にあった機銃座は廃止され、他のⅡ型同様の2番煙突前に機銃2基になっていたのであろう。

 以上を踏まえて考えてみたのが下の図。今回の浦波はこれを元に作っていく。

次回は小物の修正をしつつ、なんとか完成までもっていきたい、と考えているのだが・・・・。仕事や私用が重なって、なかなか時間がとれなくなってきているので、次回更新は少し遅れるかもしれません。Ⅱ型の資料編は「ⅡA型について」を予定。

©2014.10.15 禁無断転載 図版の無断使用、加工等はお断りいたします。

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