DD Model Laboratory
昭和15年時の吹雪を作る
製作編は開戦直前の吹雪。本当は開戦時の仕様で作るつもりだったのだが、着手した時点では色々な部分に確信が持てなかったので、空撮写真のある昭和15年の設定で製作してみた。基本的にはこれに舷外電路を付けて塗装を変えれば開戦時の吹雪になる。
Ⅰ型はタミヤとピットのキットがあるが…
Ⅰ型はタミヤかピットロードかの2択になるわけだが、タミヤは40年以上前のキットで、これはもう仕方がない。船体形状、特に平面を修正して、その他上部構造はほとんど作り直しになる。一方ピットは、細かいところを指摘したらキリがないので簡単に言うと「なんでこうなった?」。このキットをベースにするならば、船体形状の修正と上構の全作り直しが必要になる。つまり作業的にはどちらを選んでも同じこと。したがって今回はコスト的にすぐれたタミヤを選んでみた。

図は一番連管に魚雷を装填するためのスキッドビーム。出回っている側面図の中には、なぜかⅡ型のものが書かれているものがある。Ⅰ型はⅡ型よりも複雑で、製作上の大きな難点のひとつ。エッチングの一枚板をペキペキ曲げてどうにかなるようなものではない。もちろん100パーセント再現する必要など全くないが、Ⅰ型の特徴的な部分なので、できるだけそれらしく見えるようにしてやりたい。
最初にお断りしておくが、基本方針としてエッチングパーツやアフターパーツ、特殊なマテリアルなどは極力使用しないので、ご了承いただきたい。面倒なことが嫌いなのと、人間が古いので、最近のディテール偏重の作風にはどうにもついていけないのがその理由。キット、同梱の武装パーツ、各種プラ材、その他金属線などはほとんど100円ショップかホームセンターで手に入るようなもので作業していく。写真の吹雪もそんなもので出来ている。したがって、あまり参考にならないかもしれない。
では、船体の製作から。
まず、モールドされた各種構造物はすべて削りおとして真っ平らにしておく。前述のとおり、このキットの平面は艦首と艦尾に難点があるので、修正する。艦首はプラシートの細切りなどを貼って強引に広げ、艦尾は0.5ミリのプラバンをぐるっと貼って整形する。次に舷側の内側にプラバンを貼付けて裏打ちをしたら、フレアを削り出していく。フレアの削り込む量はモールドの厚み弱くらいあるので裏打ちは必須。船首楼後端の形状を修正したら、0.15mmのプラシートを貼って、各種軌条などを貼っていく。
